害虫・害獣駆除専門
建築物ねずみ昆虫等防除業 東京都25ね第631号
東京都ペストコントロール協会 第2682-0番
ペストロジー学会 会員番号1894
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採用情報
【ニホンマムシ】
全長45~80cm程度に成長するニホンマムシは有毒で特定動物に指定されています。頭部は三角形をしていて瞳は縦長です。褐色、白色、黒色の規則的な斑紋を有します。動物食で水場周辺に多く生息します。憶病な性格で至近距離に近付かなければ攻撃はされません。毒は出血毒が主成分で他に神経毒も含有されています。
【アオダイショウ】
全長1~2mに成長する大型のヘビで全身緑褐色をしています。色彩には変異があり4本の不明瞭な縞模様のある個体も存在しシマヘビと混同されることがあります。平地から山地に普通に生息し樹上性の傾向が強く鳥の巣の雛や卵がよく捕食されます。バルコニーなどにハトが営巣すると縦樋などを伝って侵入されることがあります。無毒ですが危険を察知すると異臭を放ちます。
【ヤマカガシ】
全長60~120cm程度に成長し体色には地域変異が多く赤、黒、緑褐色、明褐色の紋様を有します。比較的最近、有毒と判明し毒牙は奥歯に存在しニホンマムシの毒より強力です。ヤマカガシの毒は餌であるニホンヒキガエルの持つ毒(ブフォトキシン)を貯蓄して使用していることが明らかになっています。平地や山地に普通に生息し水田などの水辺を好みます。性格は憶病ですが中には気性の荒い個体も存在します。
【シマヘビ】
全長80~150cm程度に成長し単黄色に4本の黒い縦縞が入ります。耕地や河川敷に生息しネズミ、小鳥、トカゲ、蛙、ヘビなどを捕食します。木にはあまり登らず地表を徘徊し移動します。非常に気性が荒く危険を感じると尾を激しく震わせ地面を叩いて威嚇します。全身が黒一色の変異個体をカラスヘビと呼びます。
【カミツキガメ】
北アメリカが原産国のカミツキガメはペットブームの遺産で当時、飼いきれなくなったのを放され帰化してしまった外来種です。在来種のカメと比べ非常に大型で最大甲長50cmまで成長します。凶暴な性格で危険で雑食性なので生態系のバランスが崩れる恐れから特定外来生物に指定されています。千葉県印旛沼水系ではかなり繁殖が進んでいます。
【ワニガメ】
北アメリカが原産国でペットとして輸入されたものが人の手により放され野生化し問題になっています。大型で甲長が80cmに達し大顎の力は強く人に対して危険なため特定動物に指定されています。また定着予定外来種とされます。
【セアカゴケグモ】
ヒメグモ科ゴケグモ属に分類されるセアカゴケグモはオーストラリアを原産国とする外来種です。1995年に大阪府で発見されて以来、急速に分布域を拡大しています。体長は10mm程度で全身黒褐色をして腹部に赤い帯を有します。幼体若体の時は特徴的な赤い紋様は存在せず白色と黒色の模様が変化します。本種は有毒で神経毒のα-ラトロトキシンを噛まれると体内に注入されます。寿命は2~3年と言われ生涯最大5000個程産卵します。営巣場所は閉鎖的な空間が多く排水枡やU字溝の蓋裏やフェンスの柱元、サンダルの中などの事例もあります。セアカゴケグモの巣網は不規則で三次元構造をして産み落とした卵嚢はぶら下げます。外来生物法で指定された特定外来生物です。
セアカゴケグモ成体♀
セアカゴケグモ成体♂
産み落とされた卵嚢
巣内の卵塊
セアカゴケグモ幼体
セアカゴケグモ若体
【ハイイロゴケグモ】
セアカゴケグモ同様の生態的特徴を持ち合わせ神経毒「α-ラトロトキシン」を持ち咬まれると激しい痛みや嘔吐を伴うため特定外来生物に指定されています。脚が黄色と黒色の縞模様をして腹部は淡褐色に複数の斑紋を有します。東京、神奈川をはじめ大阪、岡山、福岡、鹿児島、沖縄で発見されています。
ハイイロゴケグモ成体♀
ハイイロゴケグモ成体♂
産み落とされた卵嚢
【クロゴケグモ】
国内に帰化する特定外来生物に指定されるゴケグモ類では最も局所的な分布で山口、滋賀で発見されています。クロゴケグモは全身漆黒で腹部背面は赤の斑紋、裏面には砂時計の形をした紋様を有します。毒性や生態はセアカゴケグモに準じます。
クロゴケグモ成体♀
クロゴケグモ成体♂
腹部裏面の砂時計模様
【ヤマトコマチグモ】
在来種のヤマトコマチグモはフクログモ科コマチグモ属に分類される有毒のクモです。体長は9~11mm程度でオレンジ色の体色、脚の先端と大顎は黒色をしています。ススキなどのイネ科の植物の葉を特徴的に折り曲げて営巣します。折り曲げて作った空間に糸を張って巣を作り産卵します。ヤマトコマチグモの毒は神経毒を含み、他にカテコールアミン、セロトニン、ヒスタミンを含むため噛まれると激しい痛みに襲われます。毎年、数は少ないものの噛症被害が報告されます。
ヤマトコマチグモ成体
営巣されたススキの葉
卵嚢内の卵塊
産まれて間もない幼体
【アオバアリガタハネカクシ】
頭部、鞘羽、腹端部が黒色、その他は赤褐色をしたカラフルな甲虫で体長は6mm程度に成長します。体液には有毒なペデリンを含有しているため、それに触れると火傷をしたような水膨れになります。灯火に誘引されるため室内に侵入され、誤って接触すると被害を受けます。全国的に分布し水田や池沼付近の湿潤した土壌を好みます。捕食性でユスリカやヨコバイを接食します。
アオバアリガタハネカクシ成虫
アオバアリガタハネカクシの後翅
特徴的な鞘羽
【アオカミキリモドキ】
全身が朱色、羽が緑色をしたカミキリムシに近縁な甲虫で体内にカンタリジンを保有する有毒種です。日本全国に分布し6~8月に成虫が発生し灯火に集まります。室内に侵入され、誤って接触すると脚の先端からカンタリジンを分泌し皮膚に炎症を起こします。触れなければ特に害はありません。幼虫は朽木、成虫は花粉を摂食します。
アオカミキリモドキ成虫
アオカミキリモドキの頭部
脚先端より出す有毒物質
【ヒラズゲンセイ】
全身が鮮やかな赤で触覚と複眼、脚が黒をした3~4cmの甲虫で表皮は非常に柔らかく体内にカンタリジンを保有するため触れると危険です。国内では南西諸島や九州、四国、関西地方の一部に生息しています。本種の生態は詳しくわかっていませんがクマバチの巣に産卵し労働寄生することが知られています。
ヒラズゲンセイ成虫
ヒラズゲンセイの頭部
ヒラズゲンセイの側面
【アメリカミズアブ】
日本全国に分布する移入種で幼虫期は動物の死骸や糞、腐朽した野菜や果物に発生するため衛生害虫とされます。家庭の生ゴミやコンポストからも発生します。脚は白色、腹部背面に白い斑紋が2つあり触角が長いのでコウカアブと容易に区別できます。また複眼は独特の模様をしています。
アメリカミズアブ成虫
アメリカミズアブの複眼
生ゴミに集る幼虫
【コウカアブ】
日本全国に分布し全身が黒く脚の一部が白くなります。体長は20mm程度で幼虫期は便池や腐肉、生ゴミに発生するため非常に不潔です。成虫は人に危害を加えることはありませんが産卵時などに不潔な場所に現れるため菌類の媒介など衛生上問題になります。5~10月頃成虫が見られミズアブとも呼ばれます。
コウカアブ成虫
コウカアブの側面
生ゴミに集る幼虫
国内に約2000種知られているユスリカ類は建物への侵入や食品工場などで異物混入の原因となる昆虫です。吸血する蚊とは生態的に異なりユスリカ類が吸血することはありません。幼虫期はアカムシと呼ばれ水生昆虫や微生物、排泄物などを接食して成長します。成虫は接触することなく交尾を終えるとすぐに寿命を迎えます。羽化したばかりの成虫が群れになり蚊柱を形成しますが一匹の雌と多数の雄の塊でこれが交尾行動になります。
【セスジユスリカ】
セスジユスリカ成虫♀
セスジユスリカ成虫♂
セスジユスリカ♂の触覚
セスジユスリカ幼虫
多種類存在するユスリカ類の中でも最も目にする機会が多いのは、このセスジユスリカでしょう。体長は6mm程度で体色は明緑色に褐色の筋が入る綺麗な紋様をしています。日本全国に分布し1~2月を除いた全ての季節で見られます。幼虫は富栄養な水域に生息し水田や河川、下水溝などで成長し成虫が大発生し不快害虫として扱われます。
【アカムシユスリカ】
アカムシユスリカ成虫♀
アカムシユスリカ成虫♂
市販されているアカムシユスリカ幼虫
国内では多く生息するユスリカの一種で人家に多量に飛来する不快害虫として知られます。観賞魚用の餌として流通するアカムシとは、このアカムシユスリカの幼虫です。
【オオユスリカ】
オオユスリカ成虫♀
オオユスリカ成虫♀頭部
オオユスリカ成虫♂
オオユスリカ成虫♂頭部
ユスリカ類の中では大型で最大12mm程度まで成長します。体色は季節的相違があり寒い時期に現れるのは黒褐色、暖かい時期では明褐色をしています。比較的大きな湖沼付近で発生し室内などに侵入する不快害虫として認知されています。
国内に80種以上の既知種が確認されているフンコバエ類は様々な生態に分化しますが生息場所としては森林の落ち葉が堆積した腐葉土や牛や豚、鳥などの家畜を育てる畜舎などで幼虫は糞食性、腐食性、動物の死体を接食します。成虫は正の走光性を持ちますが積極的に移動することはなく発生源付近で徘徊していることが多いです。衛生害虫、異物混入の要注意種です。
【フサヒゲフンコバエ】
フサヒゲフンコバエ成虫
フサヒゲフンコバエ上部正面
汚水に集るフサヒゲフンコバエ
日本全国に分布し体長は1~2mm程度で全身黒褐色をして複眼は赤褐色をしています。人との親和性が高く比較的、目にする種です。触覚は球形をして長毛を有します。食品工場や排水枡の汚泥や人家の敷地で野菜くずや生ごみを放置すると誘引され繁殖すると大発生します。
動植物の腐植質を摂取するトゲハネバエ類は中型のハエ類です。日本全国に分布し他のハエ類と比べ寒期に多く発生する傾向が強くあります。植木鉢の有機肥料をはじめ家畜糞、汚水槽などから大発生することがあります。成虫は正の走行性がありライトトラップなどで捕獲されることが多く平地の野外に普通に生息しています。
【チャバネトゲハネバエ】
チャバネトゲハネバエ成虫
チャバネトゲハネバエの側面
チャバネトゲハネバエ幼虫
体長は5mm程度で全身が灰褐色で黒状斑があります。チャバネとありますが羽は透過性の乏しい半透明で黒くくすんでいます。触覚は球状で複眼同様、赤褐色をしています。晩秋から早春に掛けて発生し夏季では発生しませんが冷涼な山地などでは一部見られます。ワカサギ釣り用の餌として売られている蛆が本種とのことです。
体長1.5~3mm程度の蚊に近縁な昆虫で非常に種類が多く世界で5000種近くが知られています。幼虫は植物の葉や茎、花、実などに虫コブを作る種が多く食菌性、捕食性など生態的には様々です。成虫は正の走行性があり室内の明かりに誘引され食品工場などでは異物混入の原因となります。人に対して直接的な被害を与えることはありません。
【タマバエの一種】
タマバエの一種成虫♀
タマバエの一種成虫♂
タマバエ♂数珠状の触覚
タマバエは種類が多く分類の遅れている種です。画像の個体は大豆工場の外壁に止まっていた個体で工場内にも多数侵入していました。植物質に虫コブを作る種だと思われます。工場内の大豆に誘引され集まった可能性が高く他のタマバエ同様植物質に由来する生態を持つものだと思われます。タマバエの大きな特徴として触覚が球形の繋がった数珠状をしています。
クロバネキノコバエ類は種類が多く未記載種を含めると1万種に上ると考えられています。成虫は1~6mm程度の大きさが多く黒褐色が基本です。植物質を好む種が多く腐朽した植物や朽木、菌類などを接食します。農作物を加害したり異物混入の原因となる不快害虫的要素が強くあります。
【チビクロバネキノコバエ】
チビクロバネキノコバエ成虫♀
チビクロバネキノコバエ成虫♂
チビクロバネキノコバエの頭部
クロバネキノコバエ類の中では最も人と親和性が高く問題となるのがチビクロバネキノコバエです。体長は1.8mm程度で黒褐色をしています。成虫は正の走行性があるため室内の明かりに誘引され侵入します。室内に置く観葉植物や盆栽、放置された生ゴミに産卵ししばらくすると成虫が大発生するなどの被害に遭われることがあります。
ニセケバエ類は国内に6種分布しています。幼虫は腐食質を接触するため肥料や朽木、生ゴミなどに発生します。日本全国に分布し体長は1~5mm程度の種が多く光沢のある黒褐色が基本です。成虫は正の走行性があり室内に侵入します。一般家屋の汚水槽や工場の排水槽から大発生することがあります。
【ナガサキニセケバエ】
ナガサキニセケバエの成虫
【クロツヤニセケバエ】
クロツヤニセケバエ成虫
クロツヤニセケバエの交尾
ニセケバエ類では最も目にする種で日本全国に分布しています。体長は2.5~3mm程度で光沢のある黒褐色をしています。触覚が特徴的で密接した数珠状で棍棒状に見えます。春先に活発に活動し肥料や腐熟果実、糞尿に発生します。光に強く誘引され室内に侵入されることがあります。
【アフリカマイマイ】
東アフリカが原産国の世界最大陸生巻貝で1930年代に食用目的で移入したものの一部が帰化し現在、南西諸島や小笠原諸島、九州の一部で定着しています。大食漢で作物の被害は甚大です。本種を中間宿主とする広東住血線虫は人に対して髄膜脳炎を引き起こす危険があります。世界の侵略的外来種ワースト100選定種で国内でも生態系被害防止外来種に指定され生息地からの移動が禁止されています。
アフリカマイマイ成体
大触角・小触角
産まれたばかりの稚貝
【スクミリンゴガイ】
ジャンボタニシと呼ばれ在来種のタニシより遥かに大きく成長し殻高は80mmに達します。南アメリカ原産で台湾から食用として持ち込まれたものが帰化し問題になっています。体内に広東住血線虫を宿します。世界の侵略的外来種ワースト100選定種、生態系被害防止外来種に指定されています。水面から出た壁などにピンクの卵塊を産み、この卵には神経毒が含まれヒアリ以外の捕食者から逃れられるため繁殖は容易に進みます。
スクミリンゴガイ成体
スクミリンゴガイの口器
ピンクの卵塊
【アシヒダナメクジ】
原産地はアフリカであると考えられているアシヒダナメクジは移入により世界各地に分布し国内では南西諸島に帰化しています。体長は80mmに達することもあり体表面は顆粒状形状で粘液質が少なく黒褐色正中線に沿って黄褐色の不明瞭な筋があります。陸生でリター層に生息し植食性で農作物の被害があります。広東住血線虫の中間宿主であり人に対して寄生虫を媒介する危険があります。
アシヒダナメクジ成体
アシヒダナメクジ頭部
苔類に潜むアシヒダナメクジ
【チャコウラナメクジ】
市街地などで最も目にするチャコウラナメクジはアメリカ軍物資などと一緒に持ち込まれたと考えられている外来種です。日本全土に移入分布し在来種を押しのけ生息範囲を拡大しています。体長は50mm程度で背面に甲羅の名残を残します。黒条線が2本頭部から尾に向けて入ります。侵略的外来種ワースト100にも選定されています。
チャコウラナメクジ成体
チャコウラナメクジ幼体
チャコウラナメクジ卵塊
メーターボックスに群れる
チャコウラナメクジ
【ノハラナメクジ】
コウラナメクジ科に属する外来種で体長は50mm程度に成長し体後半部には網目状の模様を有します。同じ外来種のチャコウラナメクジと比べると生息数もかなり少なく農業害虫的要素が強く年2回発生します。
ノハラナメクジ成体
網目状紋様
甲羅部
【ナメクジ】
在来種のナメクジは体長60mm程度で褐色の3条線が入ります。一般的にナメクジとは本種を差しましたがチャコウラナメクジに生息範囲を狭まれ分布域が縮小しています。庭先の家庭菜園などで見掛けることがあり不快害虫として扱われます。別名フタスジナメクジとも呼ばれています、
ナメクジ成体
ナメクジ卵塊
糠に集まるナメクジ
【マダラコウラナメクジ】
比較的最近発見された外来種のナメクジでヨーロッパが原産国とされています。茨城県土浦市をはじめ一部の地域で生息が確認されています。本種はナメクジとしては大型で100~200mm程度に成長します。甲羅の残る背面は明瞭な斑模様を有します。大型種なので在来種の駆逐に繋がる懸念があります。
マダラコウラナメクジ成体
背面紋様
マダラコウラナメクジ幼体
【ヤマナメクジ】
ヤマナメクジは100mm以上になる大型の在来種で市街地には生息せず山間部に生息します。明褐色をして側面は暗褐色、背面に斑点を有します。色彩変異が多く存在します。林縁や山間部の人家に梅雨の時期や降雨時に現れ、あまりの巨体に驚くことがあるようで忌み嫌われますが人との親和性は低く問題になることはあまりありません。
ヤマナメクジ成体
ヤマナメクジ頭部
ヤマナメクジ交尾
【ヤマビル】
国内に生息する唯一の陸棲ヒルで山野に生息し哺乳類の血液を栄養とします。人からも吸血するため登山等で被害を受けます。吸血されるとヒルジンと言う物質を注入され傷口の血がなかなか止まらないのも特徴です。湿度の高い環境を好み乾燥を嫌います。体長は25~35mmで円柱形、茶褐色、縦条線を有します。寄生虫や感染症になる危険はほとんどありませんが高齢者や免疫力の低下した人が日和見感染症に掛かることがあります。
吸血中のヤマビル
放血したヤマビル
ヤマビルの口器
【チスイビル】
日本全国に分布し半水中性のヒルで魚類や爬虫類から主に吸血します。水田や沼地に生息し水田では農作業をする際、素肌が露出している人からも吸血します。抗凝固作用のヒルジンという物質を注入されるため傷口の血液はなかなか止まりません。体長は30~40mm程度で黄褐色に規則的な斑紋を有します。被害としてはヤマビルほどではありません。
チスイビル成体
紋様
ツメガエルから吸血する成体
日本に生息するカメムシは100種以上存在しますが人に対して被害をもたらすのは、ほんの一部の種類に過ぎません。農作物の葉や茎から汁を吸って枯らしてしまうなどの農業害虫的要素が強いですがここでは越冬する際、建物へ侵入する種や肉食性のカメムシで口器が針状をしているため触れることにより刺症被害をもたらす種についてご紹介します。
【クサギカメムシ】
建物に侵入する常連種で果樹などの農業害虫としても知られています。全身が暗褐色をして細かな黄褐色の斑模様を有します。日本全国に分布する普通種で成虫が越冬の際、建物内へ侵入します。悪臭を放つことでも知られ衛生害虫としての側面もあります。13~18mm程度に成長しマツ、イチイ、スギ、サクラ、キリが栄養源として好まれます。
クサギカメムシ成虫
クサギカメムシ頭部
クサギカメムシ腹部背面
【キマダラカメムシ】
比較的近年発見された外来種で九州や関西を中心に生息していましたが現在では東京都でも見られる種になりました。頭部から体の中心へ黄褐色のラインと斑模様を有し全身は暗褐色をしています。大型で20~23mm程度成長しサクラ、カキ、サルスベリなどを好み街路樹や公園などで見られます。
キマダラカメムシ成虫
キマダラカメムシ頭部
キマダラカメムシ幼虫
【チャバネアオカメムシ】
日本全国に分布し羽が茶色をして全身が緑色をしたカメムシです。10mm程度に成長し果物を食害するため農業害虫として扱われ夜間、灯火に飛来するため家屋に侵入されます。接触をすると異臭を放ちます。
チャバネアオカメムシ成虫
チャバネアオカメムシ頭部
茶色の羽
【ミナミアオカメムシ】
ほぼ全国に分布するミナミアオカメムシは全身が明緑色をしたカメムシで近縁なアオクサカメムシやツヤアオカメムシと混同されることがあります。イネ科の害虫として知られ体長は10mm程度まで成長します。色彩変異個体がよく生まれ頭部や胸部背面に明褐色の紋様を有することがあります。越冬時期に人家に侵入される被害が出ます。
ミナミアオカメムシ成虫
ミナミアオカメムシ頭部
ミナミアオカメムシ色彩変異個体
【マルカメムシ】
5~6mm程度に成長する小型のカメムシでクズなどのマメ科の植物を好むため最も目にする機会の多い種です。一般的なカメムシの形状とはかなり異なり正方形に近い形をしています。荒れ地や林縁で普通に見られ手付かずの雑草が茂った小スペースなどでも生息しています。越冬時には集団で人家に侵入するため嫌われます。
マルカメムシ成虫
マルカメムシ側面
石下で越冬するマルカメムシ
【キイロサシガメ】
日本全国に分布し水田の周りに多く灯下によく飛来します。他のサシガメと比べて動きが非常に俊敏です。全身が黄褐色をベースに黒褐色の紋様を有します。掴むと刺されるので注意が必要で抵抗する際ギーギーとカミキリムシのように鳴くのも特徴です。
キイロサシガメ成虫
キイロサシガメ口針
捕食性を示す太い前脚
【オオトビサシガメ】
全身が茶褐色をした大きなカメムシで30mm弱まで成長します。肉食性のカメムシで通常は樹木や葉裏に生息し小昆虫を捕食しています。口器は一般的なカメムシ同様針状をしているため体液を吸うことができます。人家に侵入することはなく越冬時は樹皮下や樹洞に集まります。誤って触れてしまい刺症被害に遭うケースがあります。
オオトビサシガメ♀
オオトビサシガメペア
オオトビサシガメ頭部
【ヨコヅナサシガメ】
東南アジアが原産国のヨコヅナサシガメは昭和初期に国内で発見され急速なペースで生息域を拡大し現在では関東地方でも普通種になりました。体長は25mm程度まで成長し大型の部類に入ります。光沢のある黒褐色に腹部側縁に白色の縞模様を有します。幼虫は集団生活を送りイラガなどの駆除に役立ってはいるものの生態系のバランスが懸念されています。
ヨコヅナサシガメ成虫
脱皮後間もない幼虫
ヨコヅナサシガメ幼虫群
カマドウマはバッタと同じ直翅目に分類されますが翅が退化し触覚と後脚が著しく発達しています。他種存在しますがそのほとんどが黄褐色や褐色または斑模様をして不快感を与えます。日本全土に分布し湿度が高く暗所を好むため森林で生活していたのが建物の床下などを好み生活するようになりました。床下は外敵の侵入も少なく比較的暖かいため一年を通じて見られます。雑食性で田畑の野菜くずや昆虫の死体などを接食します。人に危害を加えたり菌類を媒介することはあまりありませんが居室内に侵入し不快感を与えます。
【カマドウマ】
小型のカマドウマで日本全国に分布します。体色は褐色で統一されています。床下に侵入しますがマダラカマドウマほどの生息密度にはなりません。
【マダラカマドウマ】
大型のカマドウマで日本全国に分布します。斑模様をして最大35mm程度まで成長します。もっとも床下で見る種であり夜間に樹液などに集まる姿が見られます。
【クラズミウマ】
小型のカマドウマの一種で本州、四国、九州に分布し高温及び低温を好みません。比較的、生息数は多く8月~9月に最も多く紋様はマダラカマドウマに似ています。
【コノシタウマ】
クラズミウマより一回り大きく成長し頭部から体の中心に一本の帯があるのが特徴です。床下への侵入は稀で野外の樹洞や石垣の隙間に潜みます。